中共に近づきすぎたアウン・サン・スー・チー氏

中国共産党

2月1日に、ミャンマーで軍事クーデターが発生し、アウン・サン・スー・チー氏(国家顧問兼外相)が身柄を拘束されました。

「昨年11月の総選挙の不正」を主張するミャンマー国軍が、2月1日に予定されていた「議会招集の延期」を強く要求し、アウン・サン・スー・チー氏が率いる与党代表らと1月末から水面下で折衝を続けてきましたが、交渉が決裂し、今回のクーデターが発生してしまいました。

彼女には、「自由を求めて戦う政治家、民主活動を推進する政治家」というイメージがありますが、実際はそうではなかったようです。彼女が率いる国民民主連盟(NLD)による政権が、2016年から発足しました。彼女が政権を握り、民主的な政治が行われてきたと思いきや、実際は、そうなってはいませんでした。

そこでは、厳しい言論統制が敷かれていました。ロイターの記者や地元ニュースサイトの編集長が逮捕されています。表現の自由に関する訴訟が1,000件を超えています。彼女を批判した一般市民が、刑事責任を問われたり、これまで44人のジャーナリストと、142人の活動家が裁判に掛けられています。彼女に対して武力活動を行ったわけでもない、ただ彼女を批判しただけで、これだけのことが起こっていたのです。ミャンマーでは、彼女を批判しただけで、罪に問われるのです。

ミャンマー国内の、イスラム系少数民族であるロヒンギャ族も、最初は彼女に期待をしていました。ですが、彼女は、彼らを助けず、彼らに対する虐殺を肯定しました。ミャンマー国内のロヒンギャ族に自由は無く、彼らのキャンプは、実質的には強制収容所と変わりはありません。

2017年、ミャンマーの治安部隊による掃討作戦によって、イスラム系少数民族のロヒンギャ族の内、約74万人が隣国のバングラディッシュに逃れて難民となってしまいました。難民となる過程で、民族大量虐殺(ジェノサイド)があったと国連より認定され、彼女が率いるミャンマー政府は、国際司法裁判所に提訴されました。その際、彼女は、オランダの国際法廷の場で「国内問題だ」と突っぱねたのです。世界中から、ミャンマー政府が非難される中、中共は彼女を擁護し、ミャンマーと中共の親密性が高まりました。

1月17日には、ミャンマー国内で行われた習主席の歓迎式典で、彼女は、ミャンマーはこれからも常に中国の味方だとして、「言うまでもないが、隣国としては世界が終わるまで(中国に)足並みをそろえる以外にない」と述べています。

1月22日には、世界最大級の麻薬組織のトップ、ツェ・チロプが、オランダで逮捕されました。彼は、中国系カナダ人で、年間700億ドル(約7兆円)相当の違法薬物取引を主導したそうです。そして、彼が麻薬を密造していた場所が、ミャンマーでした。

「人手不足のために子どもを求める中国農村部の需要」を満たすため、ミャンマーの女性が中国に「妻」として人身売買されています。

中国国境でミャンマー女性の人身売買、性奴隷や出産目的=HRW
https://www.epochtimes.jp/p/2019/03/41379.html

ミャンマーは、「女性と子供たちの強制売春の源泉国」となっています。女性や子どもたちが、強制売春の目的で、他国へ人身売買されているケースが多いということです。

ミャンマーは、麻薬の原産国、人身売買の源泉国、イスラム系少数民族への弾圧など、問題の多い国なのです。

今回の軍事クーデターですが、昨年11月の不正選挙の件だけではなく、中共に近づきすぎたアウン・サン・スー・チー氏に危機感を覚えた軍部が、このままでは中共に国を乗っ取られてしまうと考えての行動ではないかと考えます。

彼女は、オバマやヒラリーから支援を受けて、とても親しい仲でした。上記の1月17日の習主席に対する歓迎式典での発言も含め、彼女は、ディープステート側の人間だと考えて間違いないでしょう。


 

【参考サイト】
Total News Worldさん 2021/2/2
ミャンマーのクーデター、「アウン・サン・スーチー氏があまりに中共寄りの政権になった」ことを軍が嫌ったとみるのが自然
http://totalnewsjp.com/2021/02/02/myanmar-4/

【参考動画】
VICE Japanさん 2020/05/14
存在を否定された ミャンマーのロヒンギャ族

 

 

 

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